こんにちは、佐藤です。
昨今、夏の時期が長くなるなか、より快適に過ごせるハーフパンツのニーズが高まってきました。
今回は、今期発売したハーフパンツ3タイプの特徴や取材の様子をご紹介し、それぞれの特性について知っていただく機会にできたらと思います。
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1. 日本の技術力が生んだ、"上質"なコール天
Shizuoka Enshū " Kōru-Ten " Cotton Linen Half Pants
2. 希少な吊り編み機で編立てた、特有の"やわらかさ"
12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Half Pants
3. 極太糸を使った規格外の"重厚感"
14oz Gifu Ultra Heavy Weight Half Pants
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Shizuoka Enshū " Kōru-Ten "
Cotton Linen Half Pants

日本の三大綿織物産地の一つ、静岡県の遠州地域でつくられた国産コール天生地のパンツです。
"コーデュロイ"と混同されがちですが、遠州でつくられた畝を持つ生地は、「コール天」と呼ばれています。
- 特徴 -
コール天生地は、何よりも「上品な表情」が魅力です。
畝の美しさ、密度、光沢感など、他のアイテムとは品の良さがまるで違います。
最大限努力はしていますが、オンラインでは決して伝えきれないクオリティを、手にとった際に体感していただけると思います。
ハーフパンツ自体、かなりカジュアルな印象のカテゴリになりますが、この生地の光沢感、畝の縦ラインの綺麗さがそのわんぱくさを無くすといいますか。
僕の中でのハーフパンツの固定観念を覆したアイテムです。僕自信ハーフパンツにその印象があって、穿く頻度は多くなかったんですが、実際このパンツはかなり履いてます。
やっぱり暑い時期はなるべく楽で快適に過ごしたいと思う一方で、品は持たせたい。その悩みを解消してくれるパンツです。
- 取材現場 -
取材に訪れることで、品が良いという印象の理由を理解できた気がします。
このコール天という生地、とにかく手間がかかっています。一つの生地をつくるのに、これほど多くの現場と工程を挟んでいるんだな、と驚いたのが正直なところです。
紡績された糸から生地を作る製織、畝をつくるカッチング、畝を立たせて生地を柔らかくする加工、色を加えて風合いを持たせる染色。その分業のなかにも細かな工程が踏まれている。
これまで取材した中でも、なかなかハードなスケジュールになりました。
コール天はもともと、遠州の職人が海外のコーデュロイを見様見真似でつくりはじめたもので、独自の進化を遂げていった経緯があり、コーデュロイとはそもそも構造が異なります。
なので、これほど細かい工程を踏むのも、生地の密度や綺麗さの表情が現れるのも納得と言いますか。日本人のものづくりへのこだわりとか、丁寧さが生んだ素晴らしい生地なんだと、改めて感じます。
ちなみに遠州の職人の方たちは、コーデュロイとは呼ばず、あくまでも"コール天"。つくり手として、コーデュロイとは全く異なる生地であることを理解しているのと、産地の歴史への敬意、あとは携わってきた職人魂、一種のプライドのようなものをそこに感じました。
- スタイリング -
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生地に表情があるので、シンプルなTシャツと合わせても地味になりすぎず、良いバランスになります。
細畝で品があるので、綺麗目なトップスと合わせても見劣りしません。
Shizuoka Enshū " Kōru-Ten " Cotton Linen Half Pants
生産背景:静岡県「遠州コール天 / 製織」
生産背景:静岡県「遠州コール天 / カッチング・剪毛」
生産背景:静岡県「遠州コール天 / 加工」
生産背景:静岡県「遠州コール天 / 染色・仕上げ」
12oz Wakayama " Tsuri-Ami "
Half Pants / Garment Dye

文字通り、吊り編み機で編んだ生地を使用したパンツです。
- 特徴 -
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、吊り編み生地の最大の魅力はなんといっても、もちっとした"柔らかさ"です。
一般的に想像できるニット生地は、大半が効率的で量産向きの高速編み機(シンカー)を使っていると思います。ただ、吊り編み機は、かなりスピードが遅い。そして編み機の構造が全く違うので、生地自体も通常の編み生地と違ってきます。
最初に触れる触感もそうですが、生地のへたりなくやわらかさが続いていくのも、魅力のひとつ。
とにかく快適さを求めるなら、このアイテムが最適な選択だと思います。
- 取材現場 -
このアイテムの生産現場は和歌山県にあり、その現場にも訪れました。
一般的な編み機は糸を引っ張るのに対して、吊り編みは糸を"置いていく"方法です。イメージとしては、レバーを引いてソフトクリームを作るときでしょうか。
引っ張らずに置いていくので、糸に負荷がかからずふわっとした生地ができるんです。また、取材で初めて知りましたが、針などのパーツも角がなく丸みを帯びた形をしていて、そこも糸に負荷を与えない柔らかさが生まれる理由なのだそうです。
表には出ない部分にも配慮というか丁寧さがあって、だからこそ世界にも認知されるような魅力的な生地になり得たのだと思います。
現場に長年携わっている職人の方からも、"10年着ても柔らかい"とお伺いしたので、改めてこれは間違いない生地なんだと。
吊り編みの良さは知っているつもりでしたが、生産現場を実際に拝見することで、その理由が腹落ちしました。
この生地の最大の魅力はやはり、吊り編み機にしか生み出せない"やらかさ"といえます。しかも着初めだけじゃなく、長く続くやわらかさです。
- スタイリング -
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とにかく履いた時の快適性が抜群な一方で、表情は滑らかで控えめです。
柄物トップスや小物を主役としてスタイリングするなど、合わせやすさが重宝します。
12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Half Pants / Garment Dye
生産背景:和歌山県「吊り編みニット / 編立」
14oz Gifu Ultra Heavy Weight
Half Pants

このアイテムは昨シーズンから展開したもので、改めてリリースしたアイテムです。
ヘビーウェイト生地で、特に素材感を感じられる個性あるパンツです。
- 特徴 -
一見シンプルなハーフパンツですが、手に持った時の重量感、モノとしての"しっかり感"をかなり感じられます。
その特徴の理由が、極端に太い糸を使用している点。糸の単位でいうと10番手の糸を2本撚った「10番双糸」を使っています。
糸の太さを表す番手は、数字が小さいほど太く、大きいほど細くなります。
一般的にヘビーウェイトと呼ばれる生地でも、14番手〜という認識が多いなかで、10番手となればその厚みの違いがイメージできると思います。
MOLTEMANIで扱っているインディゴTの生地であれば10番単糸。これでも一枚着で着れるようなしっかりした生地ですが、この生地に至っては双糸。つまり太糸をさらに2本撚った規格外の生地になっています。
- 取材現場 -
編み立てを依頼している現場にも、取材にお邪魔しました。
毛織物産地として有名な「尾州地区」に位置する、ご夫婦2人で営まれているニッターさんで、時には近隣の職人の方が手伝いに訪れたり、地域のつながりを感じる生産現場でした。
この日は、実際に依頼している生地の編み立てを拝見。
10番双糸という糸自体があまり市場に出回らないらしく、従来使用する糸の編み機を使い、編み立てを行っていただいていました。
編み機が途中で止まらないよう都度巻き具合を調整したり、通常の編み立てとは少し違う音になっているとのことから、改めて特異な生地をお願いしていることを実感しました。
- スタイリング -
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特有の粗さのある表情は、柄物と合わせても存在感を保ちます。
もちろん、シンプルなトップスとのスタイリングでもサマになります。
14oz Gifu Ultra Heavy Weight Half Pants
生産背景:岐阜県「10番双糸天竺 / 編立」
" Shizuoka Enshū " Kōru-Ten " Cotton Linen Half Pants "
" 12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Half Pants / Garment Dye "
" 14oz Gifu Ultra Heavy Weight Half Pants "
