こんにちは、佐藤です。
今回は希少な吊り編み生地を使用し、ヴィンテージディテールを落とし込んだ「12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Sweat」をご紹介いたします。
生地は、和歌山県にある老舗のニッターに依頼。時間をかけながら丁寧に編み上げた生地で、数年先まで長く愛用できる特別な一着に仕上げています。
12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Sweatの最大の特徴は、吊り編み機から生まれる生地。糸を優しく置くようにゆっくりと編み上げることで、空気をたっぷりと含んだ特有の柔らかさがあります。
また負荷のない編み方に加え、吊り編み機自体が糸に過度なテンションをかけない設計になっています。そこから生まれる生地は抜群の伸縮性を持ちながらも型崩れしにくく、10年着てもヘタれないほどの耐久性をあわせ持ちます。
一方で、吊り編み機は、1時間に1メートル、1日にわずか10メートルほどしか編むことができない非効率さが伴います。現代の主流であるシンカー編み機と比べると、生産速度は約10分の1。
ただ、吊り編みを深く知ることで、構造から編み方まで一貫した丁寧さを持つ旧式の編み機だからこそ、唯一無二の生地が生まれている理由がわかります。
デザインはヴィンテージスウェットをもとに、そのディテールを随所に取り入れました。
首元は強度を高めるバインダーネック仕様を施し、両Vガゼットでアクセントに。フラットシーマーやユニオンチケットを取り入れ、当時の時代を感じられる古き良き趣を落とし込んでいます。
今回は、スウェットの定番カラーであるヘザーグレー、製品染めならではの風合いが楽しめるチャコールグレーとオフホワイトを採用しています。
チャコールグレーとオフホワイトの2色は縫製後に染色を行うガーメントダイを加え、わずかな色の濃淡で、一点一点に個性ある風合いを持たせています。細かな調整を重ねて仕上げたオリジナルカラーで、着るほどに馴染み、時間とともに深みを増していきます。
生地を手がけたのは、1957年創業の和歌山県にあるニッター。効率化への時代変化の中でも、"本当に良い生地"を求める信念をもとに、吊り編み機での生地生産を続けてきました。
現在でも、旧式編み機や古いパーツをメンテナンスしながら丁寧に使い続ける一方で、新しい素材や編み方を模索しながら新しい生地作りを探求し続けています。
希少な吊り編み生地に、ブランドのこだわりを落とし込んだアイテム。時間をかけて生まれ、そして着用を重ねることで、特別な一着へと育っていきます。
商品を見る / ヘザーグレー:
12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Sweat_Heather Gray
商品を見る / オフホワイト:
12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Sweat / Garment Dye_Off White
商品を見る / チャコールグレー:
12oz Wakayama " Tsuri-Ami " Sweat / Garment Dye_Charcoal Gray