生産背景:東京都「地域に根付く鞄づくり」

生産背景:東京都「地域に根付く鞄づくり」

今回ご紹介する生産背景の場所は「14oz Okayama Heavy weight Sashiko Big Shoulder / Azuma Bag」の縫製を手がけているバッグ専門の工房。1943年から東京の地で始まり、戦後間もない時代から80年以上にわたり、ものづくりを続けています。

江戸時代から皮革産業が根づき、靴や鞄の製造が盛んになった“ものづくりの街”。その流れを汲むこの工房でも、創業以来、下町で磨かれてきた縫製の技と、堅実なものづくりが受け継がれています。

この工房では、10名の職人たちが日々バッグの製造にあたっています。かつて周辺には豚革の鞣し工場が数多く並び、その革を使った靴や鞄の製造が盛んな地域でした。

豚革は、食肉加工の副産物として出た皮を活用するという、当時の資源循環の考え方から発展したもので、日本特有の素材として浅草・台東区周辺で加工・流通されてきました。素材を加工する環境と隣接していたことで縫製業が発展し、職人たちは実践を通じて技術を磨いていきました。

今回の「14oz Okayama Heavy weight Sashiko Big Shoulder / Azuma Bag」では、14ozの岡山産刺子生地を使用しています。この生地は、通常のキャンバスと比べても厚みや構造が異なるため、縫製には生地特性に合わせた工夫が求められます。

パーツ同士の重なりや角の処理をはじめ、縫い進めるなかでの力加減やミシンの踏み込み具合、針の運び方ひとつとっても完成度を左右します。仕上がりの表情や強度に差が出るため、その都度、素材の個性に応じて微調整を行っています。

細部にまで行き届いた職人の手仕事は、見た目や構造だけでなく、手にしたときの馴染みやすさや、長く使い続けられる耐久性につながっています。

見えない部分にまで行き届いた丁寧なものづくりへの想いは、このバッグの魅力として、手に取った際に感じていただけるはずです。

-

14oz Okayama Heavy weight Sashiko Big Shoulder

14oz Okayama Heavy weight Sashiko Azuma Bag

ブログに戻る
1 4