こんにちは、佐藤です。
今回は、春先や秋口に活躍する2型のライトアウターをご紹介いたします。
無骨さを抑えたミリタリーの表情と、落ち着きのあるワークスタイル。それぞれ異なる空気感を持ちながらも、どちらも日常に自然と馴染む一着です。
8.5oz Okayama Back Satin Mods Coat
ミリタリーウェアをベースに、装飾を抑え現代的なデザインへと落とし込んだ「8.5oz Okayama Back Satin Mods Coat」。襟元の高さや着丈に調整を施し、比翼仕立てによるすっきりとした前立てで、上品さを引き立てています。また生地には、バックサテンを使用。やわらかさの中に程よいハリがあり、着込むほどに生地の表情が変わっていくのも特徴です。
色味はトーンを抑えたカーキを採用し、ミリタリーウェアに感じる無骨さを抑えることで、品の良さを施しました。カジュアルすぎず、モードすぎない絶妙な中間色として、コーディネートにも馴染みやすい色合いです。
ディテールも抜かりなく、実用性と見た目のバランスを意識して設計しています。 ジッパーには存在感を抑えつつも手元の操作性が良い、角形の引き手を採用。小さなパーツひとつにも、全体との調和を考えた選択をしています。
全体として、シンプルであることを前提にしながらも、細部に手をかけて仕上げた一着です。
このモッズコートに使われているバックサテン生地は、岡山県井原市の白生地専門機屋で織られたものです。生地づくりの現場では、織機に糸を通す「綜絖通し」と呼ばれる工程をはじめ、実際に織っていく作業にも熟練の職人の手が欠かせません。
糸の張りや動きに細やかに目を配り、機械任せにせず一反一反を丁寧に仕上げていく。見た目にはやわらかな風合いの生地ですが、その奥には技術と手間が積み重ねられています。
8.5oz Okayama Linen Blend Chambray Jacket
同じく井原市の機屋によるシャンブレー生地を使った「8.5oz Okayama Linen Blend Chambray Jacket」。 コットンとリネンの混紡生地は、気温の変わりやすい時期にも扱いやすく、つい手に取りたくなる素材感です。
ブルーグレーの落ち着いた色合いと、シャンブレー特有のやわらかな風合いが、ラペルジャケットの端正な佇まいに程よい抜けをもたらしています。
また、3つボタンのフロント、ラウンド型のパッチポケット、ステッチの表情など、主張を抑えたディテールが全体に穏やかなアクセントを添えています。端正なつくりながら、日常使いにも取り入れやすいバランスに仕上げています。
このジャケットに使われているシャンブレー生地は、糸の選定から織り上げまで、繊細な調整を重ねながら丁寧に仕上げられたもの。特に織機の調整や糸の張り具合の見極めは、生地の表情を左右する重要な工程です。
素材本来の風合いを引き出すためには、微細な違いを見極める職人の経験と感覚が欠かせません。やわらかな肌ざわりや自然なムラ感は、そうした細部への積み重ねから生まれています。
どちらのアイテムにも共通しているのが、仕上げに施された洗い加工です。 製品として完成した後にあえてひと手間を加えることで、まるで長年着込んだような、味わい深く落ち着いた表情を生み出しています。使いはじめから自然と馴染み、さらに着るほどに風合いが育ち、自分だけの一着へと変化していきます。
モッズコートはミリタリー由来の設計、ジャケットはテーラードのデザインに、ワークの空気感を纏わせた一着。異なる背景を持ちながらも、どちらも装飾を抑えたシンプルなつくりが素材本来の魅力を際立たせ、日々の装いの中でその変化を楽しんでいただけます。
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商品を見る:8.5oz Okayama Linen Blend Chambray Jacket