こんにちは、佐藤です。
今回は、日本の伝統的な刺子技法を全面に用いた新作、「Sashiko Open Collar Shirt」をご紹介いたします。
細やかな総柄の中に、刺子特有の立体感が際立つ一着。落ち着いたインディゴカラーに白糸で柿の花柄を配したデザインが、シンプルになりがちな夏の装いに適度な変化を添えます。
本来、寒い時期の装いに取り入れられることが多い刺子ですが、今作では織りの設計と生地の厚みに工夫を加えることで、夏にも自然に取り入れられる一枚に仕立てました。
刺子は、布の補強や防寒を目的とした実用的な技法として、平安時代から受け継がれてきたとされるものです。特に江戸時代には、東北地方や三河地方で防寒具として重宝され、その機能性と意匠性は現代にも引き継がれています。
生地には綿100%の素材を採用。織りによって柄が浮かび上がる自然な凹凸のある生地になっています。
今作は、その刺子生地に古くから親しまれてきた「柿の花柄」を配すことで、より特有の表情を表現しています。
ラフな印象になりやすい半袖シャツというアイテムに、規則的な幾何学模様をあしらうことで、くだけすぎず品のある印象に仕上げています。
フロントには味わい感じるボタンを5つ配置。インディゴの深い色味に対して、あえて補色に近いカラーを採用することで、ナチュラルな風合いがアクセントとなり、全体の印象を程よくやわらげています。
シルエットは、幅を持たせたボックスシルエット仕様に。オーバーサイズのゆとりは見た目だけでなく、Tシャツの上からもさっと羽織れる快適性をもたらします。
Sashiko Open Collar Shirtは、見た目の印象以上に多様なスタイルに馴染みます。刺し子の歴史ある機能美を活かしつつ、白糸による幾何学模様を加え夏の装いに落とし込んだ、軽やかな一着です。