こんにちは、米本です。
使い続けることで風合いが増していくモノ。そんなモノに魅力を感じます。経年による唯一無二の独特な雰囲気があるからでしょうか。MOLTEMANI (モルテマニ)でも、経年変化によって風合いが増していくアイテムを展開しています。
今回は「6号帆布 Heavy weight / クラシックトート」にフォーカスを当て、経年変化の魅力を探っていけたらと思います。
デザインのインスピレーションとなったのは、昔ながらのシンプルなクラシックトート。素材の持ち味がいかされるように、あえて余計な装飾は施していません。
ハンドルは、植物タンニン鞣しの本革。
ボディは、耐久性のある帆布を採用しています。
画像のバッグは、使い続けて凡そ2年。使い始めには感じることのできない、味わい深い風合いを醸し出しています。
本革のハンドルは色濃く変化し、皺の数も増えたことで、革の表情に深みを感じます。革に見られる経年変化は、鞣すときに使用される「タンニン(渋)」が紫外線に当たったり空気に触れて酸化したりなどの化学反応が起きることで、味わい深い風合いに変化していくと言われています。
帆布は長い間使い続けることを条件に、耐久性の高い6号帆布を採用しています。帆布の号数には、1〜11号までがあり、号数が小さいほど捻り合わせる経糸と緯糸の本数が増えていくため、「厚い」生地になるとされています。帆布の経年変化は、革製品ほどわかりやすく認識できるものではありません。しかし使い込むほどに生地がやわらかくなり、クタッとした帆布ならではの経年による風合いの変化を感じることができます。
今回は、「6号帆布 Heavy weight / クラシックトート」の経年変化について触れてみました。革と帆布それぞれに特有の経年変化が見られ、素材がもつ本来の魅力を感じることができました。
製品を作る工程では、素材や技術を選定し人が仕上がりのクオリティをコントロールすることができます。しかし製品になって使い始めると、その環境は想定していない状況がほとんど。使う頻度や使い方は、使う人によって様々です。人がコントロールできない状況で使われていくからこそ生まれる、唯一無二の風合いや表情。人の手では決して生み出すことのできない風合いや表情に、経年変化の魅力を感じるのかも知れません。
次回もまた他のモノにフォーカスを当て、経年変化の魅力を探っていけたらと思います。